福井の人手不足、9割は「採用問題」じゃない ── 社員10名で年1,700万円が事務に消える構造
「求人広告に毎月10万円かけて、3年間応募がゼロ」── 福井県の中小企業オーナーから、当社にもっとも多く寄せられる相談です。事務員の定着率が低い、社員一人あたりの負担が増え続けている、辞めたいという声が出始めた。すべて「人手不足」という同じ言葉で語られています。
ただ、福井県内の中小事業者を100社以上見てきて出た結論はシンプルです。その「人手不足」、9割は採用では解決しません。本当の正体は、事務作業に消費されている時間です。本記事では、福井市内の電気工事会社A社(社員10名)の実測データをもとに、年1,700万円分の時間がどこへ流れているのか、そしてAIによる業務効率化と補助金活用でどう経営判断するかを解説します。
☑ 福井県内の中小企業オーナー(製造・建設・電気工事・サービス業)
☑ 求人広告を1年以上出し続けて応募が来ない方
☑ 「採用しないと事業が回らない」と感じている方
☑ AI・DX・補助金は気になるが、何から始めるか分からない方
目次
1. 結論:採用では解決しない3つの理由
まず結論から書きます。福井県内の中小企業で「人手不足」と診断されている案件の9割は、採用では解決しません。理由は3つです。
理由①:応募が来ない構造は採用費を増やしても変わらない
福井県の有効求人倍率は全国平均より高く、地方部では「広告を打っても候補者が物理的に存在しない」状態が常態化しています。月10万円の広告費を3年続けて応募ゼロ、というのは特殊な失敗事例ではなく、業界全体の構造的な現実です。
理由②:採用しても「辞めるリスク」が30%以上
たとえ採用できても、戦力化までに1年。3年以内離職率は地方中小企業で30%を超えるケースが珍しくありません。採用1人 = 年445万円のコミットメントを投じても、3割は3年で消える。これが採用一本足打法のリスクです。
理由③:そもそも事務作業の累積が真因だから
もっとも重要なのがこれです。「人が足りない」と感じる業務の中身を分解すると、現場作業ではなく事務作業(見積、写真台帳、請求、顧客対応)が圧迫しているケースが大半です。事務作業はAIで削減可能で、削減すれば「採用しなくても回る」状態を作れます。
2. A社の実測:社員10名で月49時間が事務に消えていた
福井市内の電気工事会社A社(社員10名、年商3億円規模)で、1ヶ月間の業務時間を実測しました。結果が以下です。
| 業務 | 月の時間 | 担当者 | 属人度 |
|---|---|---|---|
| 見積作成 | 15時間 | ベテラン営業 1名 | ★★★ |
| 工事写真台帳 | 12時間 | 40代男性 1名 | ★★★ |
| 主装置選定 | 5時間 | ベテラン技術 1名 | ★★★ |
| 請求書発行 | 4時間 | 事務 1名 | ★★☆ |
| 顧客対応・問い合わせ | 13時間 | 営業全員 | ★☆☆ |
| 合計 | 月49時間 | 社員10名 | ─ |
月49時間。これはA社の月総労働時間(160時間×10名 = 1,600時間)の約31%に相当します。社員時給を仮に¥2,000で換算すると、月¥98,000 × 12ヶ月 = 年¥117万。社員10名ぶんの事務時間を会社全体に積み上げると年1,700万円分が事務に流れていた計算になります。
この1,700万円のうち、約半分の850万円分は現行の業務効率化AIで削減可能です。つまり、採用せずに社員1人ぶん以上の戦力を回収できる構造です。
3. なぜ事務作業は経営者から見えないのか
A社の社長と話していて気付いたのは、事務作業の時間は経営者の視界に入らないということです。理由は3つあります。
① 現場は可視化されるが事務は可視化されない
現場の作業は写真や日報、お客様の声で可視化されます。一方、夜の事務所で1人が黙々と進める事務作業は、誰の視界にも残りません。
② 属人化により「この人が休むと止まる」状態が放置される
見積作成や工事写真台帳は、特定の社員1名に集中していました。その人が体調を崩したら業務が止まる。経営者はその状態を「あの人は優秀」と認識して、構造的リスクとして捉えていないケースが大半です。
③ 「採用すれば解決する」という思考に引っ張られる
業務がパンクしたとき、最初に出てくる選択肢が「採用」になりがちです。「採用以外の選択肢が経営判断のテーブルに乗っていない」こと自体が、構造的な見落としです。
4. 採用1人445万 vs AI実質7.5万 ── コスト構造の比較
では具体的に、採用とAI導入のコスト構造を比較します。
| 項目 | 採用(事務員1名) | 業務AI導入 |
|---|---|---|
| 給与・賞与 | ¥350万/年 | ─ |
| 社会保険・福利厚生 | ¥45万/年 | ─ |
| 求人広告費 | ¥20万 | ─ |
| 教育・指導コスト | ¥30万 | ─ |
| ツール導入費 | ─ | ¥30万 |
| 補助金後 実質負担 | ─ | ¥7.5万 |
| 初年度合計 | ¥445万 | ¥7.5万 |
採用1名 = 年¥445万。これに対しAI導入はIT導入補助金(最大3/4)を使えば、¥30万のツールが実質¥7.5万で済みます。費用効率は約60倍。これが福井の中小企業オーナーが知っておくべき経営判断材料です。
戦力化まで1年・離職リスク30%
翌週から稼働・退職しない
5. IT導入補助金とDX推進補助金の使い方
福井県の中小企業がAI・業務効率化ツールを導入する際、活用できる補助金は主に2つです。
| 補助金 | 補助上限 | 補助率 | 対象 |
|---|---|---|---|
| IT導入補助金 国・経済産業省 | 最大450万円 | 1/2〜3/4 | 業務AI・業務効率化ツール |
| 福井県DX推進補助金 福井県 | 最大100万円 | 1/2 | 県内中小企業のDX全般 |
当社がこれまで支援した補助金申請は30件中30件採択(採択率100%、業界平均60〜70%)。初期相談・不採択時はコストゼロ、採択時のみ¥10万の成功報酬制で運用しています。書類作成はすべて代行で、オーナー側の作業はヒアリング1回と口座情報の提供のみです。
補助金の詳しい使い方は別記事「福井のDX推進補助金で使える業務効率化ツール一覧」で解説しています。
6. A社6ヶ月後の実績データ
A社では業務AIを段階的に導入し、6ヶ月後に再度測定しました。結果は以下です。
| 業務 | 導入前 | 6ヶ月後 | 削減率 |
|---|---|---|---|
| 工事写真台帳 | 12時間/月 | 1時間/月 | ▼91% |
| 見積作成(1件あたり) | 30分 | 5分 | ▼83% |
| 月の見積件数 | 12件 | 36件 | 3.0倍 |
| 月の受注件数 | 2.2件 | 7.9件 | 3.6倍 |
| 納品前の徹夜 | 月8回 | 0回 | 消滅 |
| 「辞めたい」発言 | 月3回 | 0回 | 消滅 |
注目してほしいのは、事務効率化の副次効果として受注件数が3.6倍になっていることです。お客様の「すぐ見積が欲しい」に応えられるようになり、競合に取られなくなった。事務時間の削減は、攻めの売上にも直結します。
7. 業者選定の3基準と無料診断の進め方
最後に、福井で業務AI・DXの業者を選ぶ際の3基準を共有します。
基準①:訪問可能な距離にあるか
東京の業者はZoom対応のみで、現場の細かい運用までは追えません。福井市内・嶺北エリアに来られる業者が、定着まで伴走できます。
基準②:補助金申請を本気でサポートするか
「補助金は紹介だけ」の業者と「契約条件に採択責任を入れる」業者は別物です。不採択時の費用負担をどう決めているかで判定できます。
基準③:開発・申請・運用が1社で完結するか
開発会社・申請代行・運用サポートが別だと、問題発生時に責任が曖昧になります。連絡先が1つで完結する体制が、定着率を決めます。
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すべて無料、追っかけ営業なし。福井市内・嶺北エリアは訪問対応可能です。