見積1件に30分かけていた福井の電気工事A社が、現場メモを打つだけで御見積書を5分で出すようになった6ヶ月の記録 ──「Quote Compass」事例
見積依頼の電話が鳴る。社長は現場から戻り、夜の事務所で単価表をめくりながらExcelに項目を1つずつ打ち込む。1件30分。月20件で月10時間。受注に直結するのに、社長本人しか作れない作業──これは福井県内のある電気工事会社(社員8名、以下A社)で実際に起きていた光景です。
本記事では、A社が見積積算AI「Quote Compass」を導入し、1件30分の見積作成を5分にした6ヶ月の実測データを公開します。現場の自然文メモを打つだけで30項目の御見積書PDFが出る仕組み、IT導入補助金で実質¥2.5万円にする方法、業者選定の判断基準まで、数字ベースでまとめます。
☑ 福井県内の電気工事会社・電気設備工事会社のオーナー / 営業 / 積算担当
☑ 見積作成が社長や特定の1人に集中して属人化している
☑ 見積が遅くて失注した経験がある
☑ IT導入補助金で導入リスクを下げたい
目次
1. 数字で見る「見積積算」のボトルネック
御見積書には工事名・施工項目・材料費・労務費・諸経費・数量・単価など、1件あたり30項目前後を埋める必要があります。A社で実測した数字が以下です。
| 項目 | 実測値 | 備考 |
|---|---|---|
| 見積1件の作成時間 | 30分 | 項目入力・単価照合・PDF化込み |
| 月の見積件数 | 20件 | 住宅・店舗・小規模工事の平均 |
| 積算の月時間 | 10時間 | 社長+積算担当1名分 |
| 時給換算月コスト | ¥30,000 | 時給¥3,000で計算 |
| 年間コスト | ¥36万 | 見積作業の人件費のみ |
年¥36万は人件費だけの話です。本当の損失は別にあります。見積が遅れて競合に先を越され、失注した案件。A社では「3日後に出します」と返した数件が、即日見積を出した同業に取られていました。積算の遅さは、見えない失注として効いてきます。
2. 遅いのは怠慢じゃなく「積算が社長に集中している」から
A社の社長は当初「自分が見積を作らないと単価がブレる」と話していました。実際その通りで、若手に任せると材料の拾い漏れ・労務費の読み違いが起き、社長が最終チェックで全部やり直す。結局自分でやった方が早い、という状態でした。
つまり問題は「人が遅い」のではなく、社長の頭の中にある単価感と積算ロジックが、誰にも引き継げる形になっていないこと。属人化を放置したまま「もっと早く」と言っても、社長の手が空かない限り見積は速くなりません。人手不足の正体が実は別の問題であることは、関連記事「福井の人手不足、9割は別の問題です」でも触れています。
3. 過去の解決策が定着しなかった理由
A社がそれまでに試してきた手段を整理します。
| 解決策 | コスト | 結果 |
|---|---|---|
| Excel見積テンプレ | 作成¥0 | 項目は揃うが単価入力は手作業、結局社長頼み |
| 積算専用ソフト(月¥2.5万) | 年¥30万 | 建築土木向けで電気工事に過剰、習得2ヶ月で放置 |
| パートに入力代行 | 年¥80万 | 単価判断ができず社長の手戻り変わらず |
| 現状維持(社長が夜に作成) | ¥0 | 社長の残業常態化・見積遅延で失注 |
共通する敗因は「単価判断という一番重い部分が人に残る」こと。テンプレもソフトもパートも、項目の入れ物は用意できても、社長の単価感そのものは肩代わりできませんでした。
4. Quote Compassの中身、全部公開します
当社が福井の電気工事業向けに開発したのがQuote Compassです。社長の単価ロジックをAIに持たせ、現場の言葉そのままから御見積書を組み立てます。仕組みは4ステップ。
自然文で入力
「3LDKのコンセント増設8カ所、分電盤交換、エアコン専用回路2系統」と打つだけ
AIが30項目に展開
施工項目・材料・数量・労務費へ自動分解し単価を当てる
御見積書PDF生成
自社書式のPDFとExcelを同時出力、金額は即修正可能
社長は金額だけ確認
拾い漏れはゼロ前提、最終の単価微調整だけ目視
核は「ゼロから積算する」のではなく「AIが出した叩き台を、社長が金額だけ手直しする」こと。これで1件30分が5分に落ちます。なお内部はClaude CLI(テキストを決まった形のデータに変換するAIの仕組み)で自然文を30項目の構造化データに変換し、その後にPDFとExcelへ流し込んでいます。
福井の電気工事に合わせ込んでいる3点
- A社の過去見積から単価を学習。汎用ソフトの全国相場ではなく、自社の実勢単価で出る
- 既存の御見積書書式をそのまま使える。取引先(元請・施主)が見慣れたフォーマットを変えなくていい
- 電気工事の施工項目語彙に特化。「専用回路」「ケーブルラック」等の現場用語を取り違えない
5. A社6ヶ月のBefore/After実測データ
| 項目 | 導入前 | 6ヶ月後 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 見積1件の作成時間 | 30分 | 5分 | ▼83% |
| 月の積算時間 | 10時間 | 1.7時間 | ▼83% |
| 見積提出までの日数 | 平均3日 | 即日〜翌日 | ▼66% |
| 社長以外が作れる割合 | 0% | 8割 | 属人化解消 |
| 見積遅延による失注 | 月2〜3件 | ほぼ0件 | 受注機会回復 |
数字以上に効いたのが「社長の頭の中の単価をツールが肩代わりした」点です。営業担当が現場でその場で叩き台を出せるようになり、商談の温度が高いうちに金額を提示できるようになりました。
6. 料金と補助金 ── 実質¥2.5万で導入できる仕組み
Quote Compassの料金は買切り¥10万円(月額課金なし)。さらにIT導入補助金2026を活用すると最大3/4補助で、実質負担は¥2.5万円になります。
| 項目 | 積算ソフト継続 | 入力代行 | Quote Compass |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | ¥0 | ¥0 | ¥10万 |
| 月額 | ¥2.5万 | ¥6.6万 | ¥0 |
| 1年コスト | ¥30万 | ¥80万 | ¥10万 |
| 補助金後 | ─ | ─ | ¥2.5万 |
| 3年コスト | ¥90万 | ¥240万 | ¥2.5万 |
3年で見ると入力代行¥240万 vs Quote Compass ¥2.5万。差は¥237.5万。しかも社長の手は完全に空きます。これが見積をAIで処理する場合の経済合理性です。
補助金採択率100%(30件中30件)
当社が支援した補助金申請は30件中30件採択(業界平均60〜70%)。初期相談・不採択時はコストゼロ、採択時のみ¥10万の成功報酬制。書類はすべて代行で、お客様の作業はヒアリング1回と銀行口座情報の提供のみです。
7. 業者選定の3基準と無料診断
基準①:自社単価を学習できるか ── 全国相場のソフトでは社長の手戻りが消えない
汎用ソフトの相場単価では、結局社長が全行を直すことになります。過去の自社見積を学習し、自社の実勢単価で出せるかを必ず確認してください。
基準②:補助金対応 ── 契約に採択保証を入れる業者を選ぶ
「補助金は紹介だけ」の業者と「契約条件に採択責任を入れる」業者は別物です。不採択時の費用負担をどう決めているかで判定できます。
基準③:1社完結 ── 開発・申請・運用を1社で
開発会社・申請代行・運用サポートが別だと、問題発生時に責任が曖昧になります。当社は福井市内に拠点を持ち、開発から補助金申請、導入後の運用サポートまで1社完結で対応します。
積算月10時間×時給¥3,000 = 月¥3万、年¥36万。これに見積遅延で取りこぼす月2〜3件の失注を加えると、損失は人件費の何倍にもなります。Quote Compass ¥2.5万との差を、判断材料にしてください。
Quote Compass 無料診断のご案内
30〜60分のヒアリングで、見積作成時間の可視化/Quote Compass適合性判定/自社単価の学習可否/補助金採択可能性/導入スケジュール提示。
福井市内・嶺北エリアは訪問対応可能。すべて無料・追っかけ営業なし。